英検準一級におすすめの参考書12選|レベル別・目的別の選び方を徹底解説

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英検準一級の参考書選びで知っておきたい基本知識

英検準一級は大学中級程度のレベルと位置づけられており、単語力・文法力・読解力・リスニング力・ライティング力・スピーキング力すべてにおいて高い能力が求められます。参考書選びの際は、自分の現在のレベルと弱点を正確に把握することが重要です。また、一次試験と二次試験それぞれに特化した対策が必要になるため、総合的な学習計画を立てることが合格への近道となります。

英検準一級の試験内容と配点を理解する

英検準一級の試験は一次試験と二次試験に分かれており、それぞれ異なる能力を測定します。

一次試験では筆記試験リスニング試験が実施され、筆記試験は語彙・文法問題25問、読解問題26問、ライティング問題1問の構成となっています。リスニング試験は会話の内容一致選択12問、文の内容一致選択12問、Real-Life形式5問の計29問です。

各技能の配点は均等に設定されており、リーディング・リスニング・ライティングがそれぞれ750点満点となっています。合格基準は各技能で一定以上の得点を取ることが求められるため、バランスの良い学習が不可欠です。

二次試験では面接形式のスピーキング試験が行われ、ナレーション・質疑応答・自由発話の3つの課題があります。試験時間は約8分間で、日常生活から社会問題まで幅広いトピックについて自分の意見を英語で表現する能力が問われます。

自分のレベルに適した参考書の選び方

参考書選びで最も重要なのは、現在の英語力を正確に把握することです。

英検準一級に挑戦する方の多くは、既に2級に合格している、または同程度の英語力を持っています。しかし、2級から準一級へのレベルアップは大きな壁となることが多く、語彙力の不足や長文読解の難しさ、ライティング・スピーキングでの表現力不足を感じる方が多くいます。

まず過去問を解いてみて、どの技能で何点取れるかを確認することから始めましょう。リーディングが得意でリスニングが苦手、文法は理解できているが語彙力が足りない、など自分の強みと弱みを明確にすることで、重点的に学習すべき分野がわかります。

初学者の場合は基礎固めから始められる総合対策書を、ある程度の実力がある方は弱点克服に特化した参考書を選ぶのが効果的です。

効率的な学習計画の立て方

英検準一級合格のための学習計画は、3ヶ月から6ヶ月程度の期間を設定することが一般的です。

学習の進め方としては、まず基礎力向上期間として語彙力強化と文法の復習に1〜2ヶ月、続いて実践力養成期間として過去問演習と各技能の対策に1〜2ヶ月、最後に仕上げ期間として弱点補強と本番対策に1ヶ月程度を充てるのが理想的です。

毎日の学習時間は1〜2時間程度を目安とし、無理のない範囲で継続することが重要です。週末にはまとまった時間を使って模擬試験を行い、実力の伸びを確認することも効果的です。

総合対策におすすめの参考書4選

総合対策の参考書は、英検準一級の全技能をバランスよく学習できる教材です。初めて準一級に挑戦する方や、全体的な底上げを図りたい方に適しています。信頼できる出版社から発行されている定番教材を中心に、それぞれの特徴と活用法を詳しく解説します。

旺文社「英検準1級 でる順パス単」

「英検準1級 でる順パス単」は、英検準一級対策の語彙学習において最も多くの受験者に選ばれている定番教材です。

この参考書の最大の特徴は、過去問の出題データを徹底分析し、出題頻度順に単語が配列されていることです。でる度A・B・Cの3段階に分かれており、まずはでる度Aから学習を始めることで、効率的に合格に必要な語彙力を身につけることができます。

収録語彙数は単語1850語、熟語300語と豊富で、各単語には実際の試験で出題された例文が掲載されています。また、音声ダウンロードサービスにより、正しい発音を確認しながら学習できるため、リスニング対策にも効果的です。

学習方法としては、1日50〜100語程度を目標に、繰り返し学習することが重要です。単語カードアプリと併用することで、スキマ時間を有効活用できます。

旺文社「英検準1級 過去6回全問題集」

「英検準1級 過去6回全問題集」は、実際の過去問を使った実践的な学習ができる必携の教材です。

この参考書には直近6回分の過去問が収録されており、本番と同じ形式の問題に慣れることができます。各回の問題には詳しい解説が付いているため、間違えた問題の原因を分析し、弱点を克服することが可能です。

リスニング音声は実際の試験と同じナレーターが担当しており、本番の雰囲気を体験できます。また、各技能の目標点数と時間配分についても詳しく解説されているため、効率的な解答戦略を身につけることができます。

活用法としては、まず1回分を時間を測って解き、現在の実力を把握することから始めます。その後、間違えた問題を中心に復習し、類似問題に対する解法パターンを身につけていきます。

学研「英検準1級をひとつひとつわかりやすく。」

「英検準1級をひとつひとつわかりやすく。」は、英検準一級の学習を始めたばかりの方におすすめの基礎固め教材です。

この参考書の特徴は、わかりやすい説明と段階的な学習ができることです。複雑な文法事項や読解のポイントを丁寧に解説し、基礎から応用まで無理なく学習を進めることができます。

各章は見開き2ページで構成されており、左ページに要点をまとめた解説、右ページに練習問題が配置されています。この構成により、理解→演習→定着という学習サイクルを効率よく回すことができます。

特に英検2級から準一級へのレベルアップに苦戦している方には、段階的に難易度を上げながら学習できるこの教材が最適です。基礎固めが完了した後は、過去問演習に移行することで実力アップを図れます。

ジャパンタイムズ「英検準1級 最短合格!英作文&面接完全制覇」

「英検準1級 最短合格!英作文&面接完全制覇」は、ライティングとスピーキングの対策に特化した実践的な教材です。

この参考書では、実際の試験で出題される可能性の高いトピックについて、効果的な解答パターンを学ぶことができます。英作文では構成の立て方から論理的な文章の書き方まで、段階的に技能を身につけることができます。

面接対策では、ナレーション・質疑応答・自由発話それぞれの課題について、具体的な解答例と評価のポイントが詳しく解説されています。付属のCDには模擬面接の音声が収録されており、実際の面接の雰囲気を体験できます。

学習方法としては、まず解答パターンを理解し、次に類似問題で実践練習を重ねることが重要です。定期的に時間を測って実際に解答を作成し、客観的な評価を受けることで確実な実力アップを図れます。

語彙・文法対策の参考書3選

語彙・文法は英検準一級合格の基盤となる重要な要素です。準一級レベルでは約9000語の語彙力が必要とされ、2級レベルから大幅な語彙力アップが求められます。また、文法についても複雑な構文や語法の理解が必要になります。ここでは、効率的に語彙・文法力を向上させる参考書を厳選して紹介します。

旺文社「英検準1級 語彙・イディオム問題500」

「英検準1級 語彙・イディオム問題500」は、語彙問題に特化した実践的な問題集です。

この参考書には500問の語彙・イディオム問題が収録されており、実際の試験形式に沿った4択問題で構成されています。問題は難易度別に分類されており、基礎レベルから応用レベルまで段階的に学習できます。

各問題には詳しい解説が付いており、正解の選択肢だけでなく、他の選択肢についても意味や用法が説明されています。これにより、1問あたりの学習効果を最大化できます。

また、頻出語彙リストも付属しており、試験直前の確認に活用できます。音声ダウンロードサービスにより、正しい発音とアクセントを確認しながら学習できるため、リスニング対策にも効果的です。

学習の進め方としては、1日20〜30問程度を目標に、間違えた問題は繰り返し復習することが重要です。

アルク「キクタン英検準1級」

「キクタン英検準1級」は、音声学習に重点を置いた革新的な語彙学習教材です。

この参考書の特徴は、リズムに合わせて単語を覚える独特の学習法です。「キクタン」という名前の通り、聞いて覚えることを重視しており、通勤・通学時間などのスキマ時間を有効活用できます。

1日16語×10週間で1120語をマスターできるよう構成されており、無理のないペースで継続学習が可能です。各単語には例文が付いており、実際の使用場面を想定した学習ができます。

音声は「チャンツ」と呼ばれるリズミカルなメロディーに合わせて作られており、楽しみながら語彙を定着させることができます。また、単語の語源や関連語についても詳しく解説されているため、語彙力の総合的な向上が期待できます。

書籍とアプリの連動により、いつでもどこでも学習できる環境を整えることができます。

桐原書店「英検準1級 文法・語彙問題 完全制覇」

「英検準1級 文法・語彙問題 完全制覇」は、文法と語彙の両方を効率的に学習できる総合教材です。

この参考書では、英検準一級で頻出する文法事項を体系的に学習できます。仮定法、分詞構文、関係詞など、準一級レベルで必要な文法知識を実際の試験問題を通して身につけることができます。

各章は文法事項の解説から始まり、段階的に問題演習へと進む構成になっています。基礎的な確認問題から応用的な実践問題まで、幅広い難易度の問題が収録されているため、自分のレベルに合わせて学習を進めることができます。

語彙問題についても、単なる暗記ではなく、語源や語法の理解を通じて効率的に覚えられるよう工夫されています。また、類義語や対義語についても詳しく解説されており、語彙力の深化を図ることができます。

解説は非常に詳しく、なぜその答えになるのかという理由まで丁寧に説明されているため、確実な理解と定着が期待できます。

読解・リスニング対策の参考書3選

読解とリスニングは英検準一級において配点の高い重要な技能です。準一級レベルでは、学術的な文章や社会問題に関する英文を正確に理解し、様々なアクセントや話し方の英語を聞き取る能力が求められます。これらの技能を効果的に向上させるための参考書を、実践的な学習法とともに紹介します。

旺文社「英検準1級 長文読解問題120」

「英検準1級 長文読解問題120」は、読解力向上に特化した実践的な問題集です。

この参考書には120題の長文読解問題が収録されており、実際の試験レベルに対応した多様なジャンルの英文を読むことができます。科学技術、環境問題、社会問題、文化・芸術など、英検準一級で頻出するトピックを幅広くカバーしています。

各問題には詳しい解説が付いており、文章の構造分析から語彙の解説まで、読解に必要な技能を総合的に学ぶことができます。また、制限時間内で解くためのテクニックや、効率的な読解法についても具体的に解説されています。

問題の難易度は3段階に分かれており、基礎レベルから応用レベルまで段階的に実力を向上させることができます。音声ダウンロードサービスにより、正しい発音とイントネーションを確認しながら学習できるため、リスニング力の向上にも効果的です。

学習方法としては、1日2〜3題を目標に、時間を測って解き、復習時には文章の音読を行うことが重要です。

旺文社「英検準1級 リスニング問題150」

「英検準1級 リスニング問題150」は、リスニング力向上に特化した総合的な対策教材です。

この参考書では、150題のリスニング問題を通じて、英検準一級で必要とされる聞き取り能力を段階的に身につけることができます。会話の内容一致、文の内容一致、Real-Life形式の3つの問題形式すべてに対応しており、バランスの良い学習が可能です。

音声は様々なアクセントや話し方に対応しており、実際の試験環境により近い条件で練習できます。また、音声のスピードも段階的に調整されており、初心者でも無理なく学習を進めることができます。

各問題には詳しい解説とスクリプトが付いており、聞き取れなかった部分を確認しながら学習できます。また、重要な語彙や表現についても解説されているため、総合的な英語力向上が期待できます。

効果的な学習方法としては、まず問題を解き、次にスクリプトを見ながら音声を聞き直し、最後にシャドーイングを行うことで、確実な聞き取り能力を身につけることができます。

アルク「究極の英語リスニング Vol.4 6000語レベルで1万語[上級編]」

「究極の英語リスニング Vol.4」は、準一級レベルの語彙を使用した実践的なリスニング教材です。

この参考書の特徴は、6000語レベルの語彙を使用した自然な英語を聞くことができることです。英検準一級で必要とされる語彙力と同等のレベルで作られているため、実際の試験により近い条件で学習できます。

内容は日常会話からビジネス英語、学術的な内容まで幅広く、様々なシチュエーションでの英語に慣れることができます。また、アメリカ英語だけでなく、イギリス英語やオーストラリア英語など、多様なアクセントに対応した音声が収録されています。

各ユニットは段階的に難易度が上がるよう構成されており、無理なく高度なリスニング力を身につけることができます。音声のスピードも自然で、実際の英語コミュニケーションに近い環境で学習できます。

学習方法としては、まず何も見ずに音声を聞き、次にスクリプトを確認しながら聞き直し、最後に音読やシャドーイングを行うことで、総合的な英語力向上を図ることができます。

ライティング・スピーキング対策の参考書2選

ライティングとスピーキングは英検準一級において多くの受験者が苦戦する技能です。これらの技能では、単に英語を理解するだけでなく、自分の考えを論理的に英語で表現する能力が求められます。準一級レベルでは、社会問題について自分の意見を述べ、根拠を示しながら議論を展開する高度な表現力が必要になります。

旺文社「英検準1級 ライティング大特訓」

「英検準1級 ライティング大特訓」は、ライティング技能の向上に特化した実践的な教材です。

この参考書では、英検準一級のライティング問題で高得点を取るための具体的な方法を体系的に学ぶことができます。エッセイの構成方法から、説得力のある論証の仕方まで、段階的に技能を身につけることができます。

教材は3つの部分で構成されており、まず基礎編でライティングの基本的な技法を学び、次に実践編で様々なトピックについて実際に英作文を書く練習を行い、最後に完成編で試験レベルの問題に挑戦します。

各章では、環境問題、教育問題、科学技術、国際問題など、英検準一級で頻出するトピックを幅広く扱っています。また、使用できる語彙や表現についても豊富に提示されており、表現力の向上を図ることができます。

学習方法としては、まず模範解答を分析し、次に自分で解答を作成し、最後に模範解答と比較検討することで、確実な実力向上を図ることができます。

旺文社「英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題」

「英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題」は、スピーキング試験対策に特化した総合的な教材です。

この参考書では、英検準一級の二次試験で実際に出題される可能性の高い問題を幅広く収録しています。ナレーション、質疑応答、自由発話の3つの課題について、それぞれ具体的な対策方法と解答例が提示されています。

特に重要なのは、時間配分と解答のポイントが詳しく解説されていることです。限られた時間内で効果的に自分の考えを表現するための戦略を学ぶことができます。

音声教材も充実しており、実際の面接官と受験者の会話を収録した模擬面接が多数含まれています。これにより、本番の雰囲気を体験しながら練習することができます。

また、よく使用される表現や語彙についても体系的にまとめられており、スピーキング力の基礎固めから実践的な応用まで、総合的な学習が可能です。

学習方法としては、まず模範解答を聞いて流れを把握し、次に自分で実際に声に出して練習し、最後に録音して客観的に評価することが効果的です。

参考書を使った効果的な学習法

参考書を購入しただけでは英検準一級に合格することはできません。重要なのは、選んだ参考書を使って効果的な学習を継続することです。ここでは、参考書を最大限に活用し、短期間で確実に実力を向上させるための具体的な学習法を紹介します。これらの方法を実践することで、より効率的に合格レベルまで実力を引き上げることができます。

計画的な学習スケジュールの組み方

効果的な学習スケジュールを組むためには、まず自分の現在の実力と目標とする試験日を明確にすることが重要です。

英検準一級の学習期間は一般的に3〜6ヶ月程度が適切とされています。この期間を3つの段階に分けて計画を立てることをお勧めします。

第1段階(1〜2ヶ月)は基礎力強化期間として、語彙力の向上と文法の復習に重点を置きます。この段階では「でる順パス単」や「キクタン」などの語彙教材を中心に、1日100〜200語程度の新しい語彙を学習します。

第2段階(1〜2ヶ月)は実践力養成期間として、過去問演習と各技能の対策に取り組みます。週に1回は時間を測って過去問を解き、弱点を把握しながら対策を進めます。

第3段階(1ヶ月)は仕上げ期間として、弱点補強と模擬試験を中心に行います。この段階では新しい教材に手を出さず、既習事項の定着と実践力の向上に集中します。

復習の重要性と効果的な方法

復習は学習効果を最大化するための最も重要な要素です。

効果的な復習のタイミングは、学習直後、翌日、1週間後、1ヶ月後の4回が理想的です。これは「忘却曲線」の理論に基づいた科学的な方法であり、長期記憶への定着を促進します。

語彙学習では、間違えた単語や覚えにくい単語を別途リストアップし、重点的に復習することが効果的です。また、単語カードやアプリを活用して、スキマ時間を有効活用することも重要です。

読解問題の復習では、正解した問題であっても、なぜその答えになるのかを論理的に説明できるかを確認します。また、知らなかった語彙や表現を抜き出し、語彙ノートに記録することで、総合的な語彙力向上を図ることができます。

リスニング問題の復習では、スクリプトを見ながら音声を聞き直し、聞き取れなかった部分を特定します。その後、シャドーイングやディクテーションを行うことで、確実な聞き取り能力を身につけることができます。

弱点克服のための集中学習法

弱点の特定と集中的な対策は、効率的な学習において極めて重要です。

まず、過去問を解いて各技能の得点を分析し、最も点数の低い技能を特定します。その技能に対して、学習時間の50%以上を割り当てることで、短期間での実力向上を図ることができます。

語彙力が弱点の場合は、語彙専用の時間を毎日確保し、覚えた語彙を実際の文章で使用する練習を行います。また、語源や語族を意識した学習により、効率的に語彙を増やすことができます。

読解力が弱点の場合は、制限時間を意識した多読練習を行います。また、文章の構造を分析し、論理的な読解法を身につけることが重要です。

リスニング力が弱点の場合は、毎日一定時間英語音声に触れる習慣を作ります。また、様々なアクセントや話し方に慣れるため、多様な音源を活用することが効果的です。

ライティング・スピーキングが弱点の場合は、定期的に実際に英文を書いたり話したりする練習を行います。また、論理的な構成力を身につけるため、日本語でも論理的思考力を鍛えることが重要です。

まとめ

英検準一級の合格に向けて、適切な参考書選びと効果的な学習法の実践が成功の鍵となります。

本記事では、総合対策から各技能別の対策まで、様々なレベルと目的に応じた参考書を紹介しました。重要なのは、自分の現在の実力と弱点を正確に把握し、それに基づいて適切な教材を選択することです。

また、参考書を購入するだけでなく、計画的な学習スケジュールを立て、継続的な復習を行い、弱点を集中的に克服することが合格への確実な道筋となります。

英検準一級は決して簡単な試験ではありませんが、適切な準備と継続的な努力により、必ず合格できる試験です。自分に最適な参考書を見つけて、効果的な学習を継続していきましょう。

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