MARCH偏差値ランキング2025|大学選びに役立つ最新データと合格戦略

大学受験において、MARCH(マーチ)は多くの受験生が目標とする人気の大学グループです。明治、青山学院、立教、中央、法政の頭文字をとったこの5大学は、難関私立大学として知られていますが、各大学の偏差値や特徴は様々です。

この記事では、2025年度入試に向けたMARCHの最新偏差値データをはじめ、各大学の特徴や序列、関関同立との比較、合格のための戦略まで詳しく解説します。自分に合った大学選びの参考にしてください。

  1. MARCHとは?基本情報と各大学の特徴
    1. MARCHの定義と位置づけ
    2. 各大学の沿革と特色
      1. 明治大学
      2. 青山学院大学
      3. 立教大学
      4. 中央大学
      5. 法政大学
    3. 受験生からみたMARCHの魅力
      1. 1. バランスの取れた学力レベルと充実した教育内容
      2. 2. 立地の良さと充実したキャンパスライフ
      3. 3. 就職に強い実績
      4. 4. 多様な学部・学科の選択肢
  2. MARCH最新偏差値ランキング2025
    1. 大学別総合偏差値ランキング
    2. 文系学部の偏差値比較
      1. 明治大学(文系)
      2. 青山学院大学(文系)
      3. 立教大学(文系)
      4. 中央大学(文系)
      5. 法政大学(文系)
    3. 理系学部の偏差値比較
      1. 明治大学(理系)
      2. 青山学院大学(理系)
      3. 立教大学(理系)
      4. 中央大学(理系)
      5. 法政大学(理系)
    4. MARCHの最低偏差値と合格ライン
  3. MARCH内部の序列と志望校選び
    1. 偏差値から見るMARCH序列の実態
      1. 【MARCH偏差値序列 2025】
    2. 学部・学科別の強み比較
      1. 法学系
      2. 経済・経営系
      3. 国際・外国語系
      4. 情報・理工系
      5. ユニーク・特色ある学部
    3. 志望校選びのポイントとミスマッチの防ぎ方
      1. 1. 学びたい分野の強みを比較する
      2. 2. カリキュラムや教育方針を確認する
      3. 3. キャンパスの立地と通学環境を考える
      4. 4. 学生の雰囲気や校風を知る
      5. 5. 将来のキャリアプランと就職実績を照らし合わせる
      6. ミスマッチを防ぐためのチェックリスト
  4. MARCHと他大学群との比較
    1. 関関同立とMARCHの偏差値比較
      1. 各大学の比較
    2. 上位校(早慶上理)との差
    3. 日東駒専との違い
  5. MARCH合格のための受験戦略
    1. 偏差値からみる必要な学力レベル
      1. 模試の判定と合格可能性
      2. 科目別の必要偏差値
      3. 合格に必要な学習時間の目安
    2. 各大学の入試傾向と対策法
      1. 明治大学
      2. 青山学院大学
      3. 立教大学
      4. 中央大学
      5. 法政大学
    3. 併願パターンと受験プラン
      1. 上位志望と併願する場合
      2. MARCH内での併願パターン
      3. 国公立大学との併願パターン
      4. 効率的な受験プランを立てるポイント
  6. MARCH卒業後のキャリアパス
    1. 就職実績の比較データ
    2. 人気業界・企業への就職状況
      1. 金融業界
      2. IT・通信業界
      3. 商社・メーカー
      4. マスコミ・広告業界
      5. 公務員・教員
    3. 卒業生の進路とキャリア形成
      1. 多様なキャリアパス
      2. 進学・研究職への道
      3. OB・OGネットワークの活用
      4. キャリア支援体制
  7. よくある質問とMARCH受験のアドバイス
    1. 偏差値と合格可能性の関係
      1. 偏差値差と合格可能性の目安
      2. 偏差値に表れない要素
    2. 学部選びで迷ったときのポイント
      1. 1. 興味・関心を優先する
      2. 2. 将来のキャリアと関連づける
      3. 3. 入試科目と自分の得意科目を照らし合わせる
      4. 4. 大学・学部の特色を調べる
      5. 5. 大学の立地や環境も考慮する
    3. MARCH受験の失敗しない準備方法
      1. 1. 早めの対策開始と計画的な学習
      2. 2. 効果的な学習方法の採用
      3. 3. 過去問と模試の活用
      4. 4. メンタル面の準備
      5. 5. 入試制度の理解と活用
  8. まとめ

MARCHとは?基本情報と各大学の特徴

MARCHの定義と位置づけ

MARCHとは、以下の5つの私立大学の頭文字をとった総称です。

  • M:明治大学(Meiji University)
  • A:青山学院大学(Aoyama Gakuin University)
  • R:立教大学(Rikkyo University)
  • C:中央大学(Chuo University)
  • H:法政大学(Hosei University)

これらの大学は、早稲田大学・慶應義塾大学などの最難関私立大学(通称「早慶」)と日東駒専(日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学)の間に位置する難関私立大学群として認識されています。

偏差値的には概ね60〜67程度に分布しており、高校生の成績上位15%程度が合格圏内とされる大学グループです。関西の「関関同立」(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学)と並び、全国屈指の私立大学群として知られています。

各大学の沿革と特色

明治大学

1881年に創立された歴史ある大学で、「権利自由」「独立自治」を建学の精神としています。法学部や商学部、政治経済学部などの文系学部に強みがあり、特に法曹界への人材輩出で知られています。近年は理工学部も評価が高く、文理両方で高い教育レベルを誇ります。

キャンパスは主に東京都内の駿河台、和泉、生田の3つに分かれており、アクセスの良さも魅力です。在学生数は約3万3千人と規模が大きく、活気あるキャンパスライフが特徴です。

青山学院大学

1874年創立のキリスト教系の私立大学で、「地の塩、世の光」を建学の精神としています。都心の青山キャンパスと相模原キャンパスがあり、特に国際政治経済学部や経営学部が人気です。

英語教育に力を入れており、国際交流プログラムが充実しています。ファッションやメディア業界への就職に強く、洗練されたイメージがあります。キャンパスは洒落た雰囲気で、文化祭「青山祭」は毎年注目を集めています。

立教大学

1874年創立のキリスト教系大学で、「Pro Deo et Patria(神と国のために)」を建学の精神としています。池袋と新座にキャンパスを構え、リベラルアーツ教育を重視した教育スタイルが特徴です。

少人数制のゼミナールが充実しており、異文化コミュニケーション学部や観光学部など特色ある学部を持ちます。国際的な視野を持った人材育成に力を入れており、留学プログラムも充実しています。洋風の校舎「タッカーホール」は、大学のシンボル的存在です。

中央大学

1885年に創立された大学で、「實地應用ノ素ヲ養フ」を建学の精神としています。特に法学部は「法学の中央」と呼ばれるほどの伝統と実績があり、司法試験合格者を多く輩出しています。

多摩キャンパスを主なキャンパスとし、2021年には都心の茗荷谷キャンパスを新設しました。体育会の活動も盛んで、特に駅伝部やラグビー部などが有名です。実学教育に力を入れており、公務員試験の合格者も多いことで知られています。

法政大学

1880年創立の歴史ある大学で、「自由と進歩」を建学の精神としています。MARCHの中でも学部数が最も多く、多様な専攻分野を提供しています。特にデザイン工学部やグローバル教養学部など、特色ある学部が注目されています。

市ヶ谷、多摩、小金井の3つのキャンパスを持ち、総合大学としての強みを発揮しています。国際化にも積極的で、留学プログラムの充実や英語による授業の拡充に力を入れています。学生の自主性を重んじる校風も特徴的です。

受験生からみたMARCHの魅力

MARCHは多くの受験生から支持されており、その魅力は以下のような点にあります。

1. バランスの取れた学力レベルと充実した教育内容

MARCHは難関大学でありながらも、早慶などのトップ校と比べると挑戦しやすい偏差値帯にあります。しかし、教育内容は充実しており、専門性の高い学びが得られます。特に近年は各大学とも教育改革に力を入れており、グローバル化やキャリア支援に積極的です。

2. 立地の良さと充実したキャンパスライフ

多くのキャンパスが都心または都心近郊にあり、通学の利便性が高いことも魅力です。また、サークル活動や学園祭など、キャンパスライフも充実しています。各大学とも施設面での投資も盛んで、学習環境の整備に力を入れています。

3. 就職に強い実績

MARCHは就職実績も良好で、大手企業や人気業界への就職率が高いことでも知られています。OB・OGネットワークが充実しており、就職活動の際にも強みとなります。特に金融、商社、マスコミなどの人気業界への就職に強い傾向があります。

4. 多様な学部・学科の選択肢

MARCHの5大学を合わせると、文系・理系問わず多様な学部・学科が存在します。そのため、自分の興味や適性に合った専門分野を見つけやすいという利点があります。また、各大学とも特色ある学部や独自のカリキュラムを持っており、個性的な学びが可能です。

MARCH最新偏差値ランキング2025

大学別総合偏差値ランキング

2025年度入試に向けたMARCH各大学の総合偏差値ランキングは以下の通りです。これは各大学の全学部・学科の偏差値平均を基にしたものです。

順位大学名総合偏差値(平均)偏差値レンジ
1立教大学64.862〜67.5
2明治大学64.560〜68
3青山学院大学63.760〜67
4中央大学63.259〜67
5法政大学62.558〜66

※偏差値データは複数の予備校データを参考に算出したもので、目安としてご利用ください。

このランキングから、MARCHの中では立教大学と明治大学が若干高い偏差値帯にあることがわかります。ただし、大学内でも学部・学科によって偏差値に大きな差があるため、志望学部ごとに詳細を確認することが重要です。

文系学部の偏差値比較

MARCHの文系学部の偏差値を比較すると、以下のような分布になっています。特に人気の高い学部・学科は偏差値が高い傾向にあります。

明治大学(文系)

学部学科・専攻偏差値
法学部法律学科67.5
政治経済学部政治学科67.5
政治経済学部経済学科67.5
政治経済学部地域行政学科66.0
商学部商学科66.0
文学部文学科(フランス文学専攻)63.0
文学部史学地理学科(西洋史専攻)63.0
文学部心理社会学科(臨床心理学専攻)67.0
経営学部経営学科65.0
経営学部会計学科65.0
情報コミュニケーション学部情報コミュニケーション学科65.0
国際日本学部国際日本学科64.0

明治大学の文系学部では、法学部と政治経済学部の偏差値が特に高く、多くの受験生から人気があります。近年は心理社会学科も注目を集めており、偏差値も上昇傾向にあります。

青山学院大学(文系)

学部学科・専攻偏差値
国際政治経済学部国際政治学科67.0
国際政治経済学部国際経済学科66.5
国際政治経済学部国際コミュニケーション学科66.0
経営学部経営学科65.5
経営学部マーケティング学科65.0
経済学部経済学科65.0
経済学部現代経済デザイン学科64.0
法学部法学科64.5
文学部英米文学科64.0
文学部フランス文学科62.5
総合文化政策学部総合文化政策学科64.0

青山学院大学では国際政治経済学部の人気が高く、偏差値も最も高くなっています。経営学部や経済学部も人気があり、文系学部全体として安定した偏差値を保っています。

立教大学(文系)

学部学科・専攻偏差値
異文化コミュニケーション学部異文化コミュニケーション学科67.5
経済学部経済学科67.0
経済学部会計ファイナンス学科66.5
経済学部経済政策学科66.0
経営学部経営学科66.5
経営学部国際経営学科66.5
法学部法学科66.0
法学部国際ビジネス法学科66.0
文学部文学科(英米文学専修)65.0
社会学部社会学科65.0
観光学部観光学科64.5
現代心理学部心理学科64.0

立教大学は異文化コミュニケーション学部や経済学部の偏差値が高く、国際色豊かな学部に人気が集まっています。全体的に文系学部の偏差値が高く、MARCHの中でもトップクラスの位置にあります。

中央大学(文系)

学部学科・専攻偏差値
法学部法律学科67.0
法学部国際企業関係法学科66.0
法学部政治学科65.5
経済学部経済学科65.0
経済学部経済情報システム学科64.0
経済学部国際経済学科64.5
商学部経営学科64.5
商学部会計学科64.0
商学部国際マーケティング学科64.0
総合政策学部政策科学科63.0
文学部人文社会学科(英語文学文化専攻)63.0
グローバル教養学部グローバル教養学科65.0

中央大学は法学部の偏差値が最も高く、伝統的な強みを示しています。経済学部や商学部も安定した人気があり、グローバル教養学部など新設学部も高い偏差値を維持しています。

法政大学(文系)

学部学科・専攻偏差値
国際文化学部国際文化学科66.0
グローバル教養学部グローバル教養学科65.5
法学部法律学科65.0
法学部政治学科64.0
経済学部経済学科64.0
経済学部国際経済学科63.5
経営学部経営学科63.5
経営学部経営戦略学科63.0
社会学部社会政策科学科62.5
社会学部社会学科62.5
人間環境学部人間環境学科62.0
キャリアデザイン学部キャリアデザイン学科63.0

法政大学は国際文化学部やグローバル教養学部の偏差値が高く、国際性を重視した学部に人気が集まっています。法学部や経済学部も安定した偏差値を保っています。

理系学部の偏差値比較

MARCHの理系学部の偏差値は以下の通りです。文系学部と比較して、明治大学や中央大学の理系学部が高い傾向にあります。

明治大学(理系)

学部学科・専攻偏差値
理工学部機械工学科65.0
理工学部電気電子生命学科65.0
理工学部応用化学科65.0
理工学部情報科学科67.5
理工学部数学科65.0
理工学部物理学科64.0
農学部農学科64.0
農学部食料環境政策学科64.0
農学部生命科学科64.5

明治大学の理系学部では、理工学部の情報科学科の偏差値が特に高く、IT人材の需要増加に伴って人気が高まっています。全体的に理系学部も高い偏差値を維持しています。

青山学院大学(理系)

学部学科・専攻偏差値
理工学部物理・数理学科63.0
理工学部化学・生命科学科63.5
理工学部電気電子工学科64.0
理工学部機械創造工学科64.0
理工学部経営システム工学科65.0
理工学部情報テクノロジー学科65.0

青山学院大学の理系学部は理工学部のみで、経営システム工学科や情報テクノロジー学科の偏差値が比較的高くなっています。文系のイメージが強い大学ですが、理系学部も着実に評価を高めています。

立教大学(理系)

学部学科・専攻偏差値
理学部数学科63.0
理学部物理学科63.5
理学部化学科64.0
理学部生命理学科64.5

立教大学の理系学部は理学部のみですが、生命理学科の偏差値が比較的高くなっています。理系学部の規模は小さいものの、少人数教育を活かした質の高い教育を提供しています。

中央大学(理系)

学部学科・専攻偏差値
理工学部数学科63.0
理工学部物理学科62.5
理工学部都市環境学科63.0
理工学部精密機械工学科64.0
理工学部電気電子情報通信工学科65.0
理工学部応用化学科63.5
理工学部情報工学科66.0
理工学部生命科学科63.0
理工学部人間総合理工学科62.0

中央大学の理系学部では、理工学部の情報工学科と電気電子情報通信工学科の偏差値が高く、IT・通信関連の学科に人気が集まっています。都市環境学科など特色ある学科も設置されています。

法政大学(理系)

学部学科・専攻偏差値
理工学部機械工学科62.0
理工学部電気電子工学科62.0
理工学部応用情報工学科62.5
理工学部経営システム工学科61.5
理工学部創生科学科61.0
情報科学部コンピュータ科学科63.0
情報科学部ディジタルメディア学科63.0
生命科学部生命機能学科62.0
生命科学部環境応用化学科62.0
生命科学部応用植物科学科61.0
デザイン工学部建築学科64.0
デザイン工学部都市環境デザイン工学科63.0
デザイン工学部システムデザイン学科63.0

法政大学は理系学部が充実しており、特にデザイン工学部の建築学科の偏差値が高くなっています。情報科学部や生命科学部など、専門性の高い学部も設置されています。

MARCHの最低偏差値と合格ライン

MARCHの各大学・学部における最低偏差値と一般的な合格ラインは以下の通りです。

大学最低偏差値の学部・学科偏差値一般的な合格ライン
明治大学農学部(食料環境政策学科)60.0偏差値60以上、模試判定でB〜C判定
青山学院大学教育人間科学部(教育学科)60.0偏差値60以上、模試判定でB〜C判定
立教大学コミュニティ福祉学部(福祉学科)62.0偏差値60以上、模試判定でB判定
中央大学総合政策学部(政策科学科)59.0偏差値58以上、模試判定でB〜C判定
法政大学人間環境学部(人間環境学科)58.0偏差値57以上、模試判定でC判定

MARCH全体としては、偏差値57〜60程度が最低合格ラインとなることが多いですが、学部や入試方式によって差があります。一般入試では模試の判定でB〜C判定が合格の目安となることが多いでしょう。

特に人気の高い学部や学科では偏差値65以上が必要になることもあります。ただし、偏差値はあくまで目安であり、実際の合否は入試当日の出来栄えや出題傾向との相性によって大きく左右されることを覚えておきましょう。

MARCH内部の序列と志望校選び

偏差値から見るMARCH序列の実態

MARCHの5大学には一般的に序列があるとされていますが、これは偏差値だけでなく、歴史や知名度、就職実績など様々な要素が影響しています。偏差値のみに注目すると、以下のような序列が見えてきます。

【MARCH偏差値序列 2025】

  1. 立教大学:文系学部の平均偏差値が最も高く、特に異文化コミュニケーション学部や経済学部が人気。全体の平均偏差値は約64.8。
  2. 明治大学:文系・理系ともにバランスよく偏差値が高く、特に法学部や政治経済学部、理工学部情報科学科などが突出。全体の平均偏差値は約64.5。
  3. 青山学院大学:国際政治経済学部や経営学部の偏差値が高く、理工学部も安定した人気を持つ。全体の平均偏差値は約63.7。
  4. 中央大学:法学部の人気が高く、理工学部の情報工学科も注目されている。全体の平均偏差値は約63.2。
  5. 法政大学:国際文化学部やグローバル教養学部が人気だが、全体的に他の4大学より若干偏差値が低め。多様な学部を持つことが強み。全体の平均偏差値は約62.5。

ただし、この序列は平均値に基づくものであり、学部や学科によっては偏差値の逆転現象も見られます。例えば、法政大学の国際文化学部(偏差値66.0)は、中央大学の文学部(偏差値63.0)より偏差値が高くなっています。

また、近年では各大学とも教育改革や国際化の推進などに力を入れており、大学間の差は縮まる傾向にあります。そのため、単純な序列よりも、自分の志望する学部や学科の特色、カリキュラム内容、就職実績などを重視して選ぶことが大切です。

学部・学科別の強み比較

MARCH各大学は学部・学科ごとに異なる強みを持っています。ここでは、主要な分野別に各大学の特徴を比較していきます。

法学系

中央大学法学部:「法学の中央」と呼ばれるほどの伝統と実績があり、司法試験合格者を多数輩出しています。法曹界への強いパイプを持ち、実務家教員も充実しています。

明治大学法学部:法律学科の偏差値が高く、公務員試験対策や法曹養成にも力を入れています。法職講座なども充実しており、法曹界を目指す学生からの人気が高いです。

立教大学法学部:国際ビジネス法学科を設置し、グローバルな法律人材の育成に注力しています。英語による授業も多く、国際的な視点を重視しています。

経済・経営系

立教大学経済学部:経済学科、会計ファイナンス学科、経済政策学科と専門性の高い学科構成となっており、理論と実践のバランスが取れた教育を行っています。

青山学院大学経営学部:経営学科とマーケティング学科があり、特にマーケティング分野に強みがあります。実務家教員も多く、実践的な教育が特徴です。

明治大学商学部:伝統ある商学部として知られ、会計学や流通論などの分野に強みを持っています。公認会計士の合格者も多く輩出しています。

国際・外国語系

青山学院大学国際政治経済学部:MARCHの中でも最高レベルの偏差値を誇る学部で、国際的な視野を持った人材育成に力を入れています。留学プログラムも充実しています。

立教大学異文化コミュニケーション学部:語学教育と異文化理解に重点を置いた学部で、4年間で集中的に語学を学ぶカリキュラムが特徴です。

法政大学国際文化学部:文化的背景の異なる人々との相互理解を目指す学部で、SA(スタディ・アブロード)制度が充実しています。

情報・理工系

明治大学理工学部:情報科学科の偏差値が特に高く、コンピュータサイエンスの基礎から応用までを幅広く学ぶことができます。研究設備も充実しています。

中央大学理工学部:情報工学科が人気で、AI・ロボティクス分野にも力を入れています。産学連携も活発に行われています。

青山学院大学理工学部:情報テクノロジー学科や経営システム工学科が注目されており、IT技術と経営の両面から学べるカリキュラムが特徴です。

ユニーク・特色ある学部

立教大学観光学部:日本初の観光学部として知られ、観光学の理論と実践を学べる独自のカリキュラムを提供しています。

法政大学デザイン工学部:建築・都市・システムの各デザイン分野を学べる学部で、プロジェクト型の実践的な教育が特徴です。

中央大学国際情報学部:2019年に新設された学部で、デジタル社会におけるグローバル人材の育成を目指しています。

志望校選びのポイントとミスマッチの防ぎ方

MARCH内で志望校を選ぶ際には、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。

1. 学びたい分野の強みを比較する

単に偏差値や大学名だけで選ぶのではなく、自分が学びたい分野において、どの大学・学部が強みを持っているかを調査しましょう。例えば、法学を学びたいなら中央大学や明治大学、国際系なら青山学院大学や立教大学が適しているかもしれません。

2. カリキュラムや教育方針を確認する

同じ分野でも、大学によって教育方針やカリキュラムの特色は異なります。例えば、実務重視か理論重視か、少人数教育を重視しているかなど、自分の学習スタイルに合った大学を選ぶことが重要です。

【ポイント】
大学のオープンキャンパスや大学案内、公式サイトなどで、具体的なカリキュラムや授業内容をしっかり確認しましょう。可能であれば、在学生や卒業生の話を聞くことも参考になります。

3. キャンパスの立地と通学環境を考える

4年間通うことを考えると、キャンパスの立地や通学のしやすさも重要な要素です。都心型か郊外型か、複数キャンパスがある場合は学年によって通う場所が変わることもあります。

大学主なキャンパス特徴
明治大学駿河台、和泉、生田1・2年次は和泉、3・4年次は駿河台または生田キャンパスに通うことが多い
青山学院大学青山、相模原文系は主に青山、理系は相模原キャンパスが中心
立教大学池袋、新座主に池袋キャンパスだが、一部学部は新座キャンパス
中央大学多摩、後楽園法学部は後楽園、他学部は多摩キャンパスが中心
法政大学市ヶ谷、多摩、小金井文系は市ヶ谷、経済・社会・スポーツ系は多摩、理系は小金井

4. 学生の雰囲気や校風を知る

各大学には独自の校風や学生の雰囲気があります。例えば、青山学院大学はファッション感度が高く洗練された雰囲気、明治大学は活気があり部活動が盛んな雰囲気などがあります。自分に合った環境を選ぶことで、充実した大学生活を送れる可能性が高まります。

5. 将来のキャリアプランと就職実績を照らし合わせる

将来就きたい職業や業界がある程度決まっている場合は、その分野での就職実績が良い大学・学部を選ぶことも一つの方法です。OB・OG訪問や就職データなどを参考にしましょう。

ミスマッチを防ぐためのチェックリスト

志望校選びでミスマッチを防ぐために、以下のチェックリストを活用してみましょう。

  • [ ] 学びたい分野と大学の強みが一致しているか
  • [ ] カリキュラムや教育方針が自分の学習スタイルに合っているか
  • [ ] キャンパスの立地や通学環境に問題はないか
  • [ ] 校風や学生の雰囲気が自分に合っているか
  • [ ] 将来のキャリアプランに対して、就職実績は良好か
  • [ ] 学費や奨学金制度は確認したか
  • [ ] サークルや部活動など、学業以外の活動環境は充実しているか

これらの点をしっかり確認することで、「偏差値だけで選んだけれど、入学後に自分に合わないと感じる」といったミスマッチを防ぐことができます。

MARCHと他大学群との比較

関関同立とMARCHの偏差値比較

関西の難関私立大学群「関関同立」(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)とMARCHを偏差値面で比較してみましょう。

大学群総合平均偏差値最高偏差値最低偏差値特徴
MARCH63.768.058.0文系学部の偏差値が高く、特に国際系・法学系が人気
関関同立62.567.557.5同志社・立命館が比較的高めで、関西・関学がそれに続く

全体的にはMARCHの方がやや偏差値が高い傾向にありますが、学部によっては関関同立の方が高いケースもあります。例えば、同志社大学の法学部(偏差値67.5)は、MARCHの多くの法学部と同等かそれ以上の偏差値となっています。

各大学の比較

MARCH vs 関関同立 トップ校比較

MARCH偏差値関関同立偏差値
立教大学(異文化コミュニケーション)67.5同志社大学(法学部)67.5
明治大学(政治経済学部)67.5立命館大学(国際関係学部)66.5
青山学院大学(国際政治経済学部)67.0関西学院大学(国際学部)65.5
中央大学(法学部)67.0関西大学(法学部)65.0

地域性による違い

MARCHは首都圏を中心に展開しており、関関同立は関西圏が中心です。そのため、企業の本社が集中する東京に近いMARCHは、特に金融や商社などの業界への就職において有利とされることもあります。一方、関関同立は関西地域の企業との結びつきが強く、地元就職を希望する場合には大きなアドバンテージとなります。

教育スタイルの違い

MARCHは総じて都市型大学の特徴を持ち、専門性を重視したカリキュラムが多い傾向があります。一方、関関同立は幅広い教養教育にも力を入れており、特に同志社大学や関西学院大学はリベラルアーツ教育の伝統があります。

就職傾向の違い

MARCHからは東京の大手企業への就職が多く、特に金融、商社、マスコミなどの業界に強みがあります。関関同立は関西の大手企業だけでなく、公務員や教員などの安定職への就職も多いのが特徴です。

上位校(早慶上理)との差

MARCHと早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学・東京理科大学(通称「早慶上理」)との間には、偏差値や入試難易度などに明確な差があります。

大学群総合平均偏差値最高偏差値最低偏差値特徴
早慶上理68.072.562.5全国トップレベルの私立大学群として高い評価
MARCH63.768.058.0難関私立大学として安定した評価

偏差値の差

早慶上理とMARCHの偏差値差は、学部にもよりますが平均で約4〜5ポイント程度あります。例えば、慶應義塾大学の経済学部(偏差値70.0)と明治大学の政治経済学部(偏差値67.5)では2.5ポイントの差があります。

研究環境・教育水準の差

早慶上理は研究大学としての側面も強く、特に慶應義塾大学や早稲田大学は多くの分野で世界的にも認知されている研究を行っています。教員陣には著名な研究者も多く、大学院進学を視野に入れる学生にとっては大きな違いとなることがあります。

ブランド力と就職における差

「早慶」のブランド力は国内でもトップクラスであり、就職市場での評価にも差があります。特に外資系企業や一部の大手企業では、採用において早慶とMARCHで異なる扱いをする場合もあります。ただし、学生の能力や実績によっては、この差を埋めることも十分可能です。

入試制度の違い

早慶上理、特に早稲田大学や慶應義塾大学は、学部ごとに独自の入試を行うことが多く、入試科目や配点も複雑です。一方、MARCHは共通テスト利用入試や全学部統一入試など、受験しやすい入試制度を多く取り入れています。

日東駒専との違い

「日東駒専」(日本大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学)はMARCHの下位に位置づけられることが多い大学群です。両者の違いを見てみましょう。

大学群総合平均偏差値最高偏差値最低偏差値特徴
MARCH63.768.058.0難関私立大学として安定した評価
日東駒専57.562.552.5中堅私立大学として幅広い学部・学科を提供

偏差値と入試難易度の差

MARCHと日東駒専の間には、偏差値で約5〜6ポイントの差があります。例えば、明治大学の法学部(偏差値67.5)と日本大学の法学部(偏差値60.0)では7.5ポイントの差があります。

学生の学力層の違い

MARCHは高校の成績上位15%程度の学生が中心であるのに対し、日東駒専は上位25〜30%程度の学生が多いとされています。ただし、日東駒専の上位学部・学科では、MARCHの下位学部・学科と偏差値が近接するケースもあります。

就職面での違い

一般的に、MARCHは大手企業や人気業界への就職に強みがあります。日東駒専も安定した就職実績を持ちますが、特に金融、商社、コンサルティングなどの人気業界では、採用人数に差がつくことがあります。

学費の違い

MARCHと日東駒専では学費にも差があります。MARCHの年間学費は平均で約120〜140万円程度であるのに対し、日東駒専は約100〜120万円程度となっています。4年間で計算すると、約100万円前後の差が生じることもあります。

選考の際のポイント

日東駒専からMARCHを目指す受験生は多く、「日東駒専すべり止め、MARCH本命」という受験パターンは一般的です。一方で、特定の学部や学科に強いこだわりがある場合は、MARCHより日東駒専の方が適している可能性もあります。学部・学科の特色や自分の興味・適性をよく考慮して選択することが重要です。

MARCH合格のための受験戦略

偏差値からみる必要な学力レベル

MARCHに合格するために必要な学力レベルを偏差値から考えると、以下のような目安が挙げられます。

模試の判定と合格可能性

模試判定合格可能性対策レベル
A判定80%以上得意科目の強化と苦手科目の底上げを
B判定60〜70%全科目バランスよく強化を
C判定40〜50%弱点分野の集中的な補強が必要
D判定20〜30%基礎からの見直しと志望校の再検討も
E判定10%以下学習方法の抜本的な見直しか志望校変更を

一般的に、MARCHを目指す場合、高校2年生の秋頃までにC判定以上、受験の半年前にはB判定程度を取れていることが望ましいとされています。

科目別の必要偏差値

MARCHでは、学部によって入試科目や重視される科目が異なります。以下は、科目別に求められる偏差値の目安です。

科目文系学部理系学部
国語65以上60以上
数学60以上65以上
英語65以上65以上
社会65以上
理科65以上

特に英語はほとんどの学部で必須となっており、高得点が求められます。文系学部では国語と英語、理系学部では数学と英語が合否を分けるカギとなることが多いです。

合格に必要な学習時間の目安

MARCHレベルの大学に合格するための学習時間の目安は以下の通りです。

高校3年間の累計学習時間:約2,000〜3,000時間 受験直前期(高3夏以降)の1日の学習時間:平日4〜6時間、休日8〜10時間

ただし、単に時間をかけるだけでなく、効率的な学習方法を取り入れることが重要です。「質」と「量」のバランスを意識しましょう。

各大学の入試傾向と対策法

MARCH各大学には、それぞれ特徴的な入試傾向があります。ここでは各大学の傾向と対策法を紹介します。

明治大学

入試傾向

  • 全学部統一入試と学部別入試の2種類がある
  • 標準的な難易度の問題が多いが、時間配分が重要
  • 英語は長文読解が中心で、文法・語彙の正確さも求められる
  • 国語は現代文が比較的難しく、古文・漢文も均等に出題

対策法

  • 全学部統一入試は3教科で幅広く対応できる学力が必要
  • 時間配分の練習を重視した演習を行う
  • 英語は長文に慣れるための多読を心がける
  • 国語は論理的な文章読解力を養う

青山学院大学

入試傾向

  • 全学部日程と個別学部日程がある
  • 英語重視の傾向が強く、長文問題が多い
  • 論理的思考力を問う問題が増加傾向
  • キリスト教に関する知識を問う問題が出ることも

対策法

  • 英語力強化を最優先し、長文読解と英作文対策を徹底
  • 論理的思考力を養うため、記述式の問題演習を増やす
  • 一般常識としてのキリスト教基礎知識を身につける
  • 全学部日程は科目数が多いため、バランスの良い学習を

立教大学

入試傾向

  • 全学部統一入試と個別学部入試がある
  • 英語は会話文や日常的な内容も多く、実用的な英語力が問われる
  • 国語は論理的な文章が多く、記述問題も出題
  • キリスト教に関連する出題がある場合も

対策法

  • 英語は日常会話表現や慣用句も含めた対策を
  • 国語は論理的な文章の読解練習を重ねる
  • 全学部統一入試は3科目のバランスが重要
  • 時事問題や社会的なテーマへの関心を持つ

中央大学

入試傾向

  • 統一入試と学部別入試がある
  • 法学部は論理的思考力を重視した出題が多い
  • 文系学部では記述式の問題が比較的多い
  • 理工学部は基礎を固めつつ応用力も問われる

対策法

  • 論理的思考力を養う問題演習を重視
  • 文系は記述対策も怠らない
  • 理系は基礎概念の理解を徹底した上で応用問題に取り組む
  • 過去問演習で時間配分の感覚を養う

法政大学

入試傾向

  • T日程(統一日程)とA日程(学部個別日程)がある
  • 英語は標準的な難易度で、読解力重視
  • 国語は現代文が中心で比較的取り組みやすい
  • 理系学部でも英語の比重が高い

対策法

  • T日程は3教科のバランスを重視
  • A日程は志望学部の傾向に合わせた対策を
  • 英語は基礎固めと読解練習をバランスよく
  • 入試本番での時間配分を意識した演習を重ねる

併願パターンと受験プラン

MARCHを受験する際には、戦略的な併願パターンを組むことが重要です。以下に代表的な併願パターンと受験プランを紹介します。

上位志望と併願する場合

早慶上理 + MARCH + 日東駒専パターン

【併願例】
第一志望:早稲田大学 政治経済学部
併願校:明治大学 政治経済学部、立教大学 経済学部
滑り止め:日本大学 経済学部、東洋大学 経済学部

このパターンでは、早慶上理の入試日程を優先しつつ、MARCHは全学部統一入試と学部別入試の両方を受験するのが理想的です。日東駒専は確実に合格できる学部を選び、精神的な安心材料とします。

受験プランの例

  1. 共通テスト
  2. 早稲田大学(政治経済学部)
  3. 明治大学(全学部統一入試)
  4. 立教大学(全学部統一入試)
  5. 明治大学(学部別入試)
  6. 日本大学・東洋大学(一般入試)

MARCH内での併願パターン

MARCH複数校併願パターン

【併願例】
第一志望:青山学院大学 国際政治経済学部
併願校:立教大学 経済学部、明治大学 政治経済学部、中央大学 経済学部
滑り止め:成蹊大学 経済学部、日本大学 経済学部

このパターンでは、MARCHの中で入試日程が重ならないように組み合わせることがポイントです。全学部統一入試を活用して効率的に受験機会を増やしましょう。

受験プランの例

  1. 共通テスト
  2. 明治大学(全学部統一入試)
  3. 立教大学(全学部統一入試)
  4. 青山学院大学(全学部日程)
  5. 中央大学(統一入試)
  6. 青山学院大学(個別学部日程)
  7. 成蹊大学・日本大学(一般入試)

国公立大学との併願パターン

国公立大学 + MARCHパターン

【併願例】
第一志望:横浜国立大学 経済学部
併願校:中央大学 経済学部、法政大学 経済学部
滑り止め:駒澤大学 経済学部

国公立大学を第一志望とする場合、前期試験と私立大学の入試日程が重ならないように注意が必要です。MARCHは学部別入試よりも全学部統一入試を優先すると、国公立大学の二次試験と重複するリスクを減らせます。

受験プランの例

  1. 共通テスト
  2. 明治大学(全学部統一入試)
  3. 法政大学(T日程)
  4. 横浜国立大学(前期)
  5. 中央大学(統一入試)
  6. 駒澤大学(一般入試)

効率的な受験プランを立てるポイント

  1. 入試日程の確認:各大学の入試日程を早めに確認し、重複を避ける
  2. 移動時間と体力の考慮:連日の受験や遠距離移動は体力を消耗するため、日程に余裕を持たせる
  3. 全学部統一入試の活用:1回の受験で複数学部を併願できる全学部統一入試を積極的に活用する
  4. 志望校のバランス:「挑戦校」「本命校」「滑り止め校」のバランスを考慮する
  5. 受験料の予算:複数校受験するため、受験料の総額も検討する
【ワンポイントアドバイス】
MARCHの多くは共通テスト利用入試も実施しています。共通テストで高得点を取れる自信がある場合は、共通テスト利用入試も選択肢に入れることで、効率的に受験機会を増やせます。

MARCH卒業後のキャリアパス

就職実績の比較データ

MARCH各大学の就職実績を比較してみましょう。以下は2024年度卒業生の主なデータです。

大学就職率大手企業就職率主な就職先業界
明治大学97.8%約35%金融、商社、メーカー、IT
青山学院大学98.5%約38%金融、マスコミ、IT、サービス
立教大学98.2%約37%金融、マスコミ、サービス、IT
中央大学97.5%約33%金融、法曹界、公務員、メーカー
法政大学97.3%約30%IT、金融、メーカー、サービス

大手企業就職率は東証一部上場企業(現・プライム市場上場企業)や外資系企業、公務員などへの就職比率を表しています。MARCH全体として高い就職率を誇り、特に青山学院大学と立教大学は大手企業への就職率がやや高い傾向にあります。

人気業界・企業への就職状況

MARCHからの就職先として人気の高い業界と、各大学の強みとなっている分野を見ていきましょう。

金融業界

金融業界(銀行、証券、保険など)はMARCH全体で人気の就職先となっています。

大学金融業界就職率主な就職先企業
明治大学約22%三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、野村證券
青山学院大学約25%三菱UFJ銀行、みずほ銀行、大和証券、JA共済
立教大学約24%三井住友銀行、みずほ銀行、第一生命、日本生命
中央大学約23%三菱UFJ銀行、三井住友銀行、日本政策金融公庫
法政大学約20%りそな銀行、三井住友銀行、東京海上日動

特に青山学院大学と立教大学は金融業界への就職に強みを持っており、メガバンクや大手証券会社への就職率が高いです。

IT・通信業界

デジタル化の進展に伴い、IT・通信業界への就職も増加傾向にあります。

大学IT・通信業界就職率主な就職先企業
明治大学約18%NTTデータ、富士通、楽天、サイバーエージェント
青山学院大学約17%ソフトバンク、NTTドコモ、DeNA、Yahoo!Japan
立教大学約15%KDDI、NTT東日本、楽天、リクルート
中央大学約16%NTTコミュニケーションズ、ソフトバンク、LINE
法政大学約22%日本IBM、NTTデータ、ソニー、任天堂

近年はデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により、IT・通信業界への就職が全体的に増加しています。特に法政大学は情報系学部の充実もあり、IT業界への就職に強みを持っています。

商社・メーカー

伝統的な就職先として人気の商社やメーカーへの就職も安定しています。

大学商社・メーカー就職率主な就職先企業
明治大学約20%三菱商事、伊藤忠商事、トヨタ自動車、資生堂
青山学院大学約15%丸紅、三井物産、ソニー、パナソニック
立教大学約13%住友商事、豊田通商、資生堂、アサヒビール
中央大学約17%三菱商事、住友商事、キヤノン、日立製作所
法政大学約16%豊田通商、花王、ブリヂストン、アサヒビール

特に明治大学と中央大学は商社やメーカーへの就職実績が高く、総合商社や大手メーカーへの就職者が多い傾向にあります。

マスコミ・広告業界

マスコミ・広告業界は競争率が高い分野ですが、MARCHからも多くの学生が就職しています。

大学マスコミ・広告業界就職率主な就職先企業
明治大学約8%電通、博報堂、フジテレビ、TBS
青山学院大学約12%電通、博報堂、日本テレビ、朝日新聞社
立教大学約14%博報堂、ADK、テレビ朝日、読売新聞社
中央大学約7%電通、朝日新聞社、NHK、講談社
法政大学約9%博報堂、ADK、TBS、日経新聞社

青山学院大学と立教大学はマスコミ・広告業界への就職に特に強みを持っており、大手広告代理店やテレビ局への就職者が多いです。

公務員・教員

公務員や教員など公的セクターへの就職も一定数あります。

大学公務員・教員就職率主な就職先
明治大学約7%国家公務員、東京都庁、警視庁、公立学校教員
青山学院大学約5%国税庁、各都道府県庁、私立学校教員
立教大学約6%国家公務員、各市役所、私立学校教員
中央大学約9%国家公務員、裁判所職員、地方公務員、教員
法政大学約8%国家公務員、地方公務員、公立学校教員

特に中央大学は法学部の伝統もあり、公務員試験合格者が多い傾向にあります。「公務員の中央」と呼ばれる評価も定着しています。

卒業生の進路とキャリア形成

MARCH卒業生のキャリアパスの特徴と、長期的なキャリア形成についてみていきましょう。

多様なキャリアパス

MARCHの卒業生は、大手企業だけでなく、ベンチャー企業や海外企業、NPO、起業など、多様なキャリアパスを選択しています。各大学のキャリアセンターによるサポートも充実しており、学生の希望に沿ったキャリア形成が可能です。

進学・研究職への道

大学院進学率も各大学で増加傾向にあります。特に理系学部からは大学院進学率が30%程度と高い傾向にあります。学内進学(同じ大学の大学院への進学)が多いものの、国公立大学の大学院や海外の大学院への進学者も増えています。

OB・OGネットワークの活用

MARCHは卒業生数が多く、社会で活躍するOB・OGのネットワークが充実しています。このネットワークを活用した就職活動が可能であり、インターンシップや企業説明会などでも卒業生との接点が持ちやすいことが特徴です。

キャリア支援体制

各大学のキャリア支援体制も充実しています。就職ガイダンスやセミナー、個別相談、インターンシップ支援など、様々なプログラムが用意されています。特に近年は低学年からのキャリア教育に力を入れている大学が増えています。

大学主なキャリア支援プログラム
明治大学M-Navi(低学年向けキャリア支援)、OB・OG訪問システム、業界研究セミナー
青山学院大学青学Career Design Program、インターンシップ支援、グローバルキャリア支援
立教大学立教キャリア塾、業界別セミナー、キャリアカウンセリング
中央大学C-compass(キャリア形成支援)、法職講座、公務員講座
法政大学キャリアデザイン・プログラム、就職カフェ、グローバル人材育成プログラム

これらの支援を活用することで、より効果的なキャリア形成が可能になります。大学入学後は、早い段階からこうしたプログラムに参加することをおすすめします。

よくある質問とMARCH受験のアドバイス

偏差値と合格可能性の関係

「自分の偏差値でMARCHに合格できるのか?」という質問は受験生からよく寄せられます。以下に偏差値と合格可能性の関係についての考え方をまとめました。

偏差値差と合格可能性の目安

一般的に、自分の偏差値と志望校の偏差値の差によって、合格可能性は以下のように変わります。

偏差値差合格可能性対策
+5以上非常に高い維持と得意科目の伸長に注力
+3〜+5高い苦手科目の補強も行う
+1〜+3やや高いバランスの良い学習計画を
-1〜+1五分五分入試傾向に合わせた対策を徹底
-3〜-1やや低い弱点科目の集中的強化が必要
-5〜-3低い学習方法の見直しと時間確保
-5以下非常に低い志望校の再検討も視野に

ただし、この目安はあくまで統計的な傾向であり、個人の学習状況や入試本番の出来によって結果は大きく変わります。実際に偏差値差-5以上の逆転合格も珍しくありません。

偏差値に表れない要素

偏差値だけでは測れない要素も合否に大きく影響します。

  • 小論文や面接の評価:一般入試でも小論文や面接がある学部では、これらの評価が重要です
  • 科目間のバランス:全科目がバランスよく高得点である方が有利です
  • 出題傾向との相性:大学ごとの出題傾向との相性も合否を左右します
  • 入試日程や志願者数の変動:同じ学部でも年度や日程によって難易度が変動します
【ワンポイントアドバイス】
模試の偏差値は参考程度に考え、過去問や入試分析を通じて各大学の出題傾向をしっかり把握することが重要です。

学部選びで迷ったときのポイント

MARCH内で学部選びに迷った場合、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。

1. 興味・関心を優先する

まずは自分の興味や関心がある分野を優先しましょう。学びたいことがある学部を選ぶことで、モチベーションが維持しやすく、大学生活も充実します。

2. 将来のキャリアと関連づける

将来就きたい職業や業界がある程度決まっている場合は、それに関連する学部を選ぶと良いでしょう。例えば、

  • 金融業界を目指す: 経済学部、商学部、経営学部など
  • IT業界を目指す: 情報科学部、理工学部(情報系)など
  • マスコミを目指す: 社会学部、文学部、国際系学部など

3. 入試科目と自分の得意科目を照らし合わせる

入試で得意科目を活かせる学部を選ぶことも一つの戦略です。例えば、数学が苦手なら数学が必須でない文系学部、英語が得意なら英語の配点が高い学部を検討するなど。

4. 大学・学部の特色を調べる

同じ名称の学部でも、大学によってカリキュラムや特色が異なります。例えば、

  • 明治大学の政治経済学部: 政治学と経済学をバランスよく学ぶカリキュラム
  • 青山学院大学の国際政治経済学部: 国際的な視点を重視した教育
  • 立教大学の経済学部: 少人数教育とゼミ重視の教育スタイル

といった違いがあります。オープンキャンパスや大学案内、Webサイトなどで詳細を調べることが大切です。

5. 大学の立地や環境も考慮する

キャンパスの立地や環境も重要な要素です。都心型か郊外型か、学部棟の設備は充実しているか、周辺環境は自分に合っているかなども検討しましょう。

MARCH受験の失敗しない準備方法

MARCH受験を成功させるための準備方法をご紹介します。

1. 早めの対策開始と計画的な学習

MARCHレベルの大学に合格するためには、高校2年生までに基礎固めを完了し、高校3年生では応用力の養成と入試傾向に合わせた対策に集中することが理想的です。

時期別の学習計画例

時期重点的に取り組むこと
高校1年生各教科の基礎力養成、英語と数学の強化
高校2年生前半基礎の完成と応用力の養成開始
高校2年生後半志望校研究と弱点科目の強化
高校3年生4〜8月応用力の養成と模試での実力確認
高校3年生9〜12月志望校別の過去問演習と弱点補強
高校3年生1〜2月入試直前の総仕上げと体調管理

2. 効果的な学習方法の採用

効率よく学力を伸ばすには、適切な学習方法を採用することが重要です。

  • 英語: 長文読解力と英作文力の強化が鍵。多読と文法・語彙の確実な定着を
  • 数学: 基本概念の理解と典型問題の反復練習。解法パターンの習得を
  • 国語: 論理的文章の読解練習と記述対策。時間配分の訓練も重要
  • 社会: 基礎知識の確実な定着と時事問題への対応力を養う
  • 理科: 公式や法則の理解と計算問題の演習。実験考察問題への対応も

3. 過去問と模試の活用

過去問や模試は単に解くだけでなく、以下のように活用することで効果が高まります。

  • 過去問分析: 出題傾向や頻出テーマを把握し、対策に活かす
  • 時間配分の練習: 本番と同じ時間配分で解く訓練を重ねる
  • 解答の振り返り: 間違えた問題は解き方を確認し、類題で再挑戦
  • 模試の活用: 全国での位置づけを確認し、弱点を把握する材料とする

4. メンタル面の準備

受験はメンタル面も重要です。以下のポイントに注意しましょう。

  • 適度な休息: 無理な詰め込みは逆効果。適度な休息を取りながら学習する
  • スケジュール管理: 計画を立てて実行し、達成感を得ることでモチベーションを維持
  • プレッシャーへの対処: 模試や過去問での本番さながらの状況に慣れておく
  • 健康管理: 睡眠、食事、運動のバランスを保ち、体調を整える

5. 入試制度の理解と活用

MARCHの入試制度を理解し、自分に有利な方式を選ぶことも重要です。

  • 一般選抜: 学力試験による選抜が基本。全学部統一入試と学部別入試がある
  • 共通テスト利用: 共通テストの得点で合否が決まる方式
  • 総合型選抜: 面接や小論文、調査書などを総合的に評価する方式
  • 学校推薦型選抜: 高校からの推薦による選抜方式

自分の強みを活かせる入試方式を検討し、複数の方式にチャレンジすることで合格可能性を高めることができます。

まとめ

MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)は、日本を代表する私立大学群として多くの受験生から支持されています。偏差値60前後の難関大学ですが、各大学・学部によって特色や強みが異なります。

大学選びでは、偏差値だけでなく、学びたい分野の強み、カリキュラム内容、キャンパス環境、就職実績など、多角的な視点から検討することが大切です。また、自分の学力レベルと志望校の偏差値を冷静に比較し、現実的な受験プランを立てることも重要です。

MARCH合格のためには、計画的な学習と効果的な学習方法の採用、過去問や模試の活用、メンタル面の準備などが欠かせません。また、入試制度を理解し、自分に有利な方式を選ぶことも成功への近道となります。

この記事で紹介した情報を参考に、自分に合った大学・学部選びと受験準備を進めてください。MARCHは卒業後のキャリアにおいても大きな強みとなる大学群です。目標に向かって着実に準備を進め、志望校合格を勝ち取りましょう。

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